ドン・キホーテの社長、大原孝治は経営者としていくつもの名言を残していますが、その中でも変化の重要性を説いたものが多いのが特徴です。それを最も象徴とするのが「変化に素早く対応できるかどうかがすべて。」という言葉であり、これは多くの経営者が頭では理解していても実行に移すことができずに経営が傾いてしまうこともあるほどに難しいことです。変化をすることはリスクにもなるだけに上手く行っているときほど決断が鈍ってしまいますが、大原は常にこの言葉を頭に入れているため素早い対応を可能としています。また、次のような言葉も残していて、「インフラづくりに完成形はない。時代が変わればそれに合わせて変えていかなければならない。」というものもあります。

完成がないのだから常に変化を続けていかなければならず、小売業として今では無くてはならない存在となったドン・キホーテだからこそ言える言葉だと言えるでしょう。「大胆に変えるところは変える。時代は刻一刻と変化している。なんでもかんでも同じでは対応できない。」この言葉から読み取ることができるものは、変化の重要性を説くと同時に変えなくていい部分は変えない取捨選択ができているというところです。メリハリを付けながら変えるところを時代に合わせて変化させなければ、厳しい競争社会では生き残ることができないということを説いています。そして、大原孝治の何より凄いところはこれらの言葉を残しながら、それを有言実行しているという点にあり、その結果として今のドン・キホーテの盤石な地位が築き上げられたといえます。